インドでいつも発動していた闘いモードをバンコクでも発動した話

バンコクに来てもうすぐ2年が経とうとしています。インドにいたのが2年半だから、だんだんと、インドとタイの比重が同じ感じに…そろそろ、なんだかインドの事が遠い昔になってきた今日この頃…

※写真はイメージです

とあるバンコク市内のトイレに長女ラスカルと入りました。個室が少なく、全部使用中。しかしラスカルはお腹が痛くて、なかなかに切迫した状況。早くどこか開かないかなー。次は自分だから、もう少しだよ!頑張れラスカル!!
という状況で…
インド人のご婦人が2人入ってきて、並んでいる私たちを抜かして、まっすぐ個室に向かい、今出てきた人のところに入ろうとした!!!!
ここで少し解説しますと、インドでは、割とみんな並ばずに我先に行く傾向あり。隙あらば割り込みも厭わない。強めの私の友だちは
「あなたが最初だからここ!あなたは後から来たから後ろでしょ!」とインドの大混雑のトイレで交通整理したこともあるそうです。すげーな。私はそこまでの度胸ははなかった。
(順番を守った方がいいことは、もちろんみんなわかっている)
まあ、そういう文化なので、底意地悪いとかではなく、「なんとなく入れたらラッキー♪」みたいな、ちょっと子どもみたいな、軽い感じでそういうことをする傾向にあると思います。
しかしですね、我々は子どもの頃からなんでも順番を守るように固く教えられ続けた日本人なわけです。しかも状況的にこれは何がなんでも先に入りたいわけですよね。
英語堪能なラスカルの横にいた出川イングリッシュしか話せない私。しかし私は大人であり親なので、瞬間的に腹から声が出ました。
「ウイ アー イン ザ ライン!」
これはインドに来たばかりのころ、H美ちゃんから教わった言い回しで

「我々は列に並んでます!」って意味なんですよね。

その腹から声を出した瞬間、私は自分のモードが切り替わったのを感じました。
そう…インドにお住まいの駐在帯同の方は分かって頂けますでしょうか。現地採用の方もご理解くださいますでしょうか…?
日本に一時帰国して、その後、インドの空港に降り立った時に、イミグレーションあたりでスイッチが「オン」になる、あの戦闘モード。「闘わないとやられる」という、腹の据わる感じ。日本では全く入らないあのスイッチ。あれが発動したんです。

そしたら…!!!!

インドのご婦人と思われる、
サリーを着た年輩のそのお二人は、
「オー、ソーリーソーリー」
とすまなさそうに言いながら、列の最後尾に移動しました。勝ったな…と私は思い、ラスカルをトイレに行かせたのですが。
トイレから出て落ち着いて後から考えたら、そのご婦人たち…
単に私たちの存在に気がつかなかっただけじゃない?
そしたら結構キツイ言い方しちゃったよね?母親くらいの年輩の方に食ってかかる、くらいの勢いで言っちゃったよね?!
けっこうな後悔とともに、まだ自分の中にインドのパワーが残っていたことに気がついた。
インドのこと、今でもとっても好きだけど、住んでるときはこういう戦闘モードで毎日暮らしてたんだよね、と、懐かしく思い出す、バンコク、もうすぐ2年目の私なのでした。

久しぶりにターリー食べた!!美味しかった!

コメント

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    素晴らしい!
    なんと勇敢なマダム
    世界は常識知らずばかり

  2. みな より:

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    笑えました。
    私も上海駐在中は、
    排队!
    列に並べ!
    とよく吠えてました(笑)
    タイに来て穏やかに人間が丸くなりました…
    娘のピンチに作動したインドスイッチ。頼もしいと感じたのは私だけでしょうか。否、読者はわかってくださると思います(笑)

  3. さくもん より:

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    強く言い過ぎた為の自己嫌悪までがセット!!すごーーーーーく分かる、分かりみが過ぎる!
    インド人て悪気が全然ないからさぁ…攻撃したコッチが申し訳ない気持ちなるよね。でも黙ってなどいられないしな。
    海外では一応、できるだけexcuseで言うように気をつけよ。

  4. やみー より:

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    各国適応のスイッチありますよねー!そしてオンする瞬間、自分の中の何かが変わる…分かります!笑
    我が子のための戦闘モードはたくましい!インドのご婦人も理解してくださったはず~

  5. jalan-makan より:

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    わかりますよ、その気持ち。
    シンガポール在住だけど、この国は中国やインドから観光客多いので隙を見せたらいけません!
    これから仕事でリトルインディア(シンガポールの)紹介しないといけないので、ピリピリしてます。でも、優しい人もいるし考え方が違うんだろうなぁ~日本と。

  6. hokkori より:

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    >ゴルキチの藤さん
    日本の常識って世界的に見たらかなりレアなんでしょうね!
    勇敢というよりも、脊髄反射でした(笑)

  7. hokkori より:

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    >みなさん
    ええーみなちゃんが「排队!」とか叫んでたの?!読み方そもそもわかんない!!中国語カッコいい!!
    娘といってももう私と同じくらいのサイズだから、しかも私より英語わかるし、自分で言ってくれよーと思うんだけど、こういうの子どもは言えないんだよね。不便。(笑)

  8. hokkori より:

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    >さくもんさん
    なるほど、強く言いすぎた自己嫌悪とセットなんや!!
    すっごい納得ーー
    なんかあんまりこういうこと言う練習してこなかったから、加減がわかんないんだよね。(笑)これからはとりあえず、えくすきゅーずみー!で行くわ!!

  9. hokkori より:

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    >やみーさん
    そうか、これは「適応のスイッチ」と呼ばれるものなのですね!これまた納得。
    やはり母国でないアウェイ感との闘いになりますよね。その国のことを好きとか嫌いとかとは関係なくね…!!

  10. hokkori より:

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    >jalan-makanさん
    シンガポールでもインド人多いですよね。
    住んでるインドの方は郷に入って列に並んでいる姿を見たことがあります!
    旅行先としても人気なんですね。
    お仕事でリトルインディアを紹介!
    面白そうだけど、大変そうーーー
    お仕事関係特に大変そう!!
    でも真面目な人も優しい人も多いですよね。考え方なんだろうなぁ。

  11. モリゾ より:

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    これ、わかります!
    インド経験ないですが
    各国で中国やアラブの方とこのやりとりしました
    もう一気に戦闘モード突入で言ってしまいます!
    私人間出来てないので思いっきり後のフレーズ怒鳴ったりします(反省)

  12. hokkori より:

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    >モリゾさん
    戦闘モード素晴らしい。
    平和すぎる日本に暮らす我々はそのモードに入って初めてスタートラインな気がします。
    そして我々が気にするほど彼らは気にしてない(慣れてる)気もします!!

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